公的年金の仕組みと見込み額

2階建ての構造と、いまの年収から見込みを出す方法

公的年金は2階建てです。1階の老齢基礎年金は全員が同じ計算式で、納めた月数だけで決まります。2階の老齢厚生年金は会社員だけで、在職中の報酬に比例します。「年金がいくらか」は、この2つを別々に出して足すと見通しがよくなります。

このページは仕組みの説明です。実際のデータは 生涯手取りのランキングをどうぞ。

1階は月数だけで決まる

老齢基礎年金は、20歳から60歳までの40年間(480か月)すべて納めると満額になります。令和8年度の満額は年額847,300円(月額70,608円)です(昭和31年4月1日以前生まれは年額844,900円)。

納めた月数が480に足りなければ、その割合で減ります。全額免除の期間は1/2、4分の3納付の期間は7/8として数えます(追納すれば全額として数えられます)。年収は関係しません。

会社員である期間は厚生年金の被保険者であると同時に、国民年金の第2号被保険者でもあります。つまり会社員の期間も1階に数えられます。「厚生年金に入っていたから基礎年金は無い」ということはありません。

2階は報酬に比例する

老齢厚生年金の報酬比例部分は、平成15年4月以降の加入期間について「平均標準報酬額 × 5.481/1000 × 加入月数」で計算します。平均標準報酬額は、月給と賞与を合わせた月あたりの平均です。

平成15年3月以前の期間は「平均標準報酬月額 × 7.125/1000 × 月数」で、式が違ううえ賞与が入りません。当時は賞与に保険料がかからなかったためで、この時期に働いていた人は2つの式を足すことになります。

上限があります。標準報酬月額は65万円、標準賞与額は1回150万円で頭打ちです。年収がこれを超えても、年金は増えません。

在職中に受け取ると減ることがある

60歳以降も働きながら老齢厚生年金を受け取る場合、賃金と年金の合計が一定額を超えると年金の一部が止まります(在職老齢年金)。止まるのは2階の報酬比例部分だけで、1階の老齢基礎年金は減りません。

止まった分はあとから戻ってきません。受け取りを遅らせる(繰下げ)と1か月あたり0.7%ずつ増えますが、在職老齢年金で止まっていた分は増額の対象になりません。

繰上げ・繰下げで一生変わる

受け取りは原則65歳からですが、60歳まで繰上げると1か月あたり0.4%減り、75歳まで繰下げると1か月あたり0.7%増えます。この増減は一生続きます——あとから戻せません。

繰上げると障害基礎年金を請求できなくなるなど、金額以外の不利もあります。「何歳まで生きるか」の賭けとして語られがちですが、途中で戻せないことのほうが実務的には重要です。

見込み額は「ねんきん定期便」が正

下の計算機は「いまの年収がこのまま続いたら」の概算です。実際の額は過去の加入履歴で決まるので、毎年届くねんきん定期便ねんきんネットで確認してください。50歳以上の定期便には見込み額が載っています。

このサイトが出せるのは水準感までです。転職で年収が変わった期間、未納・免除の期間、配偶者の加給年金、共済組合の期間は反映できません。

いまの年収が続いたら、年金はいくらか

これは概算です。実際の額は加入履歴で決まるので、 ねんきんネットか 毎年届く「ねんきん定期便」で確認してください。 ここで出るのは「いまの年収がこのまま続いたら、だいたいこの水準」までです。

年金の見込み(年額)
0万円
月あたり
0

計算の中身: 老齢基礎年金は満額847,300円(令和8年度)に、 20歳から60歳までの480か月のうち納めた月数の割合を掛けます。 老齢厚生年金(報酬比例部分)は「平均標準報酬額 × 5.481/1000 × 加入月数」です。 標準報酬月額は65万円、標準賞与額は1回150万円で頭打ちになります。

ここで出せないもの: 過去の実際の加入履歴(転職前の年収や、未納・免除の期間)、 配偶者がいる場合の加給年金、60歳台前半の特別支給、 平成15年3月以前の加入期間(給付乗率が7.125/1000で、賞与が計算に入りません)、 共済組合の期間、繰上げ・繰下げによる増減。 「いまの年収がずっと続く」という前提の概算として読んでください。

出典: 日本年金機構 老齢年金ガイド 令和8年度版。 年金額は毎年4月に改定されます。

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根拠: 国民年金法(昭和34年法律第141号) / 厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)。 整理は当サイトによるもので、官公庁が提供・保証するものではありません。 数値の出どころは働き方とお金の相場算出方法にあります。