日本の雇用でいちばん効いている一文は、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない解雇は無効とする」です。損害賠償ではなく無効——つまり労働者は在籍したままです。
このページは仕組みの説明です。実際のデータは 継続企業の前提に注記がある会社をどうぞ。
労働契約法16条が上の内容を定めています。長年の判例を2007年に条文化したものです。「無効」なので、争って認められれば地位が確認され、その間の賃金も支払われます。
実務上、能力不足だけで解雇を有効とするのは容易ではありません。指導・教育・配置転換を尽くしたかが問われます。契約書に「会社はいつでも解雇できる」と書いても無効です。
会社は30日前の予告か30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)が必要です(労基法20条)。これは手続の要件で、払っても、理由のない解雇が有効になるわけではありません。
外資系企業でこの点の取り違えが起きやすく、「予告手当を払ったので終わり」としたあとで争われる例があります。
業績を理由とする場合、裁判所は①人員削減の必要性 ②解雇回避の努力 ③人選の合理性 ④手続の相当性を総合して判断します。残業削減・新規採用停止・配置転換・希望退職の募集を尽くしたかが②にあたります。
だから日本のリストラは割増退職金を付けた早期退職の募集という形をとります(退職金の仕組み)。合意で辞めてもらえば、解雇の問題自体が生じません。
会社が「辞めてほしい」と促すのは退職勧奨で、解雇ではなく合意退職の申込みです。断ることができます。断ったあとに執拗に繰り返す、業務を取り上げるといった行為は違法となりえます。
退職届を出してしまうと自己都合の合意退職として扱われるため、その場で署名しないことが実務上の分かれ目になります。
有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えると、労働者は無期労働契約への転換を申し込めます(労契法18条・2013年4月から起算するので最初の転換は2018年4月)。また、反復更新されてきた契約や継続を期待させる事情がある契約の雇止めは、解雇とほぼ同じ基準で判断されます(19条)。
期間の定めのない契約なら、民法上は2週間前の申入れで退職できます(就業規則は1か月前などと定めていることが多い)。
会社都合と自己都合では失業給付が違います。自己都合には給付制限期間があり、給付日数も短くなります。退職勧奨に応じた場合は会社都合として扱われるのが原則なので、離職票の離職理由は必ず確認してください。
雇用保険の基本手当の目安です。離職理由で給付日数が大きく変わります。 退職勧奨に応じた場合は原則として会社都合の扱いになります。
自己都合の場合は給付制限期間があります。 7日間の待期のあと、さらに一定期間は支給されません。 会社都合ならこの制限がなく、待期後すぐに支給が始まります。 離職票の離職理由は必ず確認してください——ここが総額と受給開始時期の両方を変えます。
計算の中身: 賃金日額=離職前6か月の賃金÷180(ここでは年収÷365で概算)に 年齢別の上限・下限を当て、賃金日額が低いほど高くなる給付率(80%〜50%)で 基本手当日額を出しています。所定給付日数は被保険者期間と、会社都合の場合は年齢でも変わります。 上限額・下限額は毎年8月1日に改定されます。 障害者等の就職困難者、特定理由離職者、給付日数の延長などは反映していません。 正確な額はハローワークで確認してください。
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根拠: 労働契約法(平成19年法律第128号)第16条・第18条・第19条 / 労働基準法 第20条(昭和22年法律第49号) / 民法 第627条 / 雇用保険法。 整理は当サイトによるもので、官公庁が提供・保証するものではありません。 数値の出どころは働き方とお金の相場と 算出方法にあります。