EDINETには「訂正報告書」があり、一度出した書類の誤りを後から直した記録が残ります。 Corpusでは件数の一覧を出していますが、 多いと何を意味するのかは書いていませんでした。確かめます。
訂正が0件の会社で継続企業の前提に記載があるのは3.0%、 4件以上の会社では12.6%。4倍以上の差があります。 「大きい会社ほど書類が多く訂正も増えるだけ」という説明が立ちそうですが、 従業員数を揃えて比べても、5つの規模帯すべてで差が残ります。
| 訂正件数 | 社数 | 継続企業の前提 に記載 | 財政状態の 重大事象 |
代表取締役 の異動 | 会計監査人 の異動 |
従業員数 (中央値) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 0件 | 2,099 | 3.0% | 7.7% | 2.5% | 1.3% | 596 |
| 1件 | 846 | 3.3% | 12.1% | 3.2% | 1.8% | 740 |
| 2件 | 379 | 5.5% | 13.5% | 5.8% | 1.8% | 820 |
| 3件 | 158 | 12.0% | 15.2% | 4.4% | 3.8% | 870 |
| 4件以上 | 341 | 12.6% | 17.6% | 5.6% | 2.9% | 1,231 |
右端に注目してください。訂正が多い会社ほど規模も大きい (596人→1,231人)。提出する書類の数が違うので、当然といえば当然です。 だからこの表だけでは「訂正が多いから危ない」とは言えません。
従業員数で5つの帯に分け、同じ帯の中で訂正0〜1件の会社と3件以上の会社の 継続企業の前提の記載率を比べました。
| 規模帯 | 訂正0〜1件 | 訂正3件以上 | 差 |
|---|---|---|---|
| Q1(従業員 中央値96人) | 10.5% n=600 | 49.4% n=85 | 5倍 |
| Q2(従業員 中央値285人) | 3.7% n=620 | 11.4% n=79 | 3倍 |
| Q3(従業員 中央値685人) | 0.3% n=616 | 5.1% n=79 | 17倍 |
| Q4(従業員 中央値1,682人) | 0.5% n=587 | 1.8% n=111 | 4倍 |
| Q5(従業員 中央値7,757人) | 0.2% n=522 | 3.4% n=145 | 17倍 |
とくに小さい会社(従業員100人前後)では、訂正3件以上の会社の 約半数に継続企業の前提の記載があります。規模の効果ではありません。
出典: EDINET(金融庁)の訂正報告書・臨時報告書・有価証券報告書。 集計は当サイトによるもので、金融庁が提供・保証するものではありません。 件数の一覧は訂正報告書が多い会社、 記載のある会社は継続企業の前提へ。 ほかの検証: 社員の増減と株価・ 女性管理職と男女の賃金差・ 平均年収の上昇の中身。